COLUMN

2026-03-10

猫の腎臓病を早期発見するために|症状と予防のポイント

猫の腎臓病の早期発見

猫の死因として常に上位に挙がるのが腎臓病です。15歳以上の猫の約3割が慢性腎臓病を患っているというデータもあり、猫にとって最も注意すべき病気のひとつです。腎臓病は「沈黙の病気」とも呼ばれ、初期段階では目立った症状がないことが多く、飼い主さまが異変に気づいた時にはかなり進行しているケースが少なくありません。

この記事では、市原市で猫を飼っている方に向けて、腎臓病の症状・検査方法・予防のポイントについて詳しく解説します。早期発見のためにぜひ参考にしてください。

なぜ猫は腎臓病になりやすいのか?

猫の祖先は砂漠地帯に住んでいた動物であり、少ない水分で効率よく体を維持するために、腎臓で尿を濃縮する能力が発達しています。しかし、この濃縮機能は腎臓に大きな負担をかけ続けることになり、加齢とともに腎臓の機能が徐々に低下していきます。

また、猫は元来あまり水を積極的に飲まない動物です。水分摂取量が少ないと腎臓への負担がさらに増大し、慢性腎臓病の発症リスクが高まります。こうした体質的な要因が重なり、猫は他の動物に比べて腎臓病にかかりやすいのです。

腎臓病の初期症状を見逃さないために

慢性腎臓病は腎機能の約75%が失われるまで明確な症状が出にくいとされています。しかし、注意深く観察すると以下のような変化が見られることがあります。

初期〜中期の症状

  • 多飲多尿:水を飲む量が増え、おしっこの量や回数が増えます。これは腎臓が尿を濃縮できなくなり、薄い尿が大量に出るためです。
  • 食欲の低下:腎機能が低下すると体内に老廃物(尿毒素)が溜まり、気持ち悪さから食欲が落ちます。
  • 体重減少:食欲低下に伴い、徐々に体重が減っていきます。
  • 毛並みの悪化:栄養状態が低下し、被毛のツヤがなくなったりパサつくことがあります。

進行した場合の症状

  • 嘔吐や下痢が続く
  • 口臭がきつくなる(アンモニア臭)
  • 貧血(歯茎が白っぽくなる)
  • 元気がなくなり、ぐったりする
  • 脱水症状(皮膚をつまんで戻りが遅い)

これらの症状は他の病気でも見られるため、自己判断せず、動物病院での検査を受けることが大切です。

腎臓病の検査方法

バウ・ミュウ動物病院では、以下の検査で腎臓の状態を総合的に評価しています。

  • 血液検査(BUN・Cre):BUN(血中尿素窒素)とCre(クレアチニン)は腎機能の指標です。これらの値が上昇している場合、腎臓の機能低下が疑われます。
  • SDMA検査:従来の血液検査より早い段階(腎機能が25〜40%低下した段階)で異常を検出できる比較的新しい検査項目です。
  • 尿検査:尿比重(尿の濃さ)を測定し、腎臓の濃縮能力を評価します。尿たんぱくの有無も重要な指標です。
  • 超音波検査:腎臓の大きさや形態、内部構造を確認します。慢性腎臓病では腎臓が萎縮していることが多く見られます。
  • 血圧測定:腎臓病は高血圧を伴うことが多く、高血圧はさらに腎臓にダメージを与えるため、血圧の管理も重要です。

腎臓病の予防と日常のケア

腎臓病を完全に防ぐことは難しいですが、以下の対策でリスクを減らし、進行を遅らせることができます。

水分摂取を増やす工夫

  • 家の中の複数の場所に水飲み場を設置する
  • 流れる水を好む猫には循環式の給水器を用意する
  • ウェットフードを取り入れて食事からの水分摂取を増やす
  • 水にほんの少し鶏のゆで汁を加えると飲みやすくなることがある

定期的な健康診断

腎臓病の早期発見には、何よりも定期的な健康診断が重要です。7歳までは年に1回、7歳を過ぎたら半年に1回の健康診断をおすすめしています。血液検査と尿検査を組み合わせることで、より早い段階で腎臓の異常を見つけることが可能です。

食事管理

  • 良質なフードを選び、塩分の多いおやつや人間の食べ物は与えない
  • 腎臓病と診断された場合は、リン・ナトリウムを制限した腎臓病用の療法食に切り替える
  • 獣医師に相談しながら、猫に合った食事プランを立てる

市原市で猫の腎臓病が心配な方へ

バウ・ミュウ動物病院では、猫の腎臓病の早期発見と適切な治療に力を入れています。市原市の動物病院として、地域の猫の健康を守るお手伝いをさせていただきます。

「最近水を飲む量が増えた」「トイレの回数が増えた気がする」など、少しでも気になることがあれば、お気軽にご来院ください。早期発見・早期治療が愛猫の生活の質を大きく左右します。

CLINIC INFO

バウ・ミュウ動物病院

〒290-0062 千葉県市原市八幡520
診療時間 午前 9:00〜12:30 / 午後 15:30〜18:00
休診日 水曜午後・木曜午後・日曜午後・祝日
予約不要・当日受付OK。犬・猫の診療はお気軽にご来院ください。

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