COLUMN
2026-06-20
犬の白内障|目が白く濁ったら要注意!症状と治療法
愛犬の目が白く濁ってきた、物にぶつかるようになった――そんな変化に気づいたら、白内障の可能性があります。犬の白内障はシニア犬に多い疾患ですが、若い犬にも発症することがあります。
この記事では、犬の白内障の原因・症状・治療の選択肢について、市原市のバウミュウ動物病院が解説します。
犬の白内障とは
白内障は、目の中にある「水晶体」が白く濁る病気です。水晶体はカメラのレンズのような役割を果たしており、ここが濁ると光がうまく通らなくなり、視力が低下します。
白内障と似た症状に「核硬化症」があります。これは加齢に伴い水晶体の中心部が青白く見える現象で、視力にはほとんど影響しません。見た目は似ていますが治療の必要性が異なるため、動物病院での鑑別が大切です。
白内障の原因
- 加齢性白内障:最も多い原因です。6歳以降のシニア犬で徐々に進行します
- 遺伝性白内障:トイプードル、コッカースパニエル、シベリアンハスキー、ミニチュアシュナウザーなどに多く、若齢でも発症します
- 糖尿病性白内障:糖尿病の犬の約75%に発症するとされ、急速に進行するのが特徴です
- 外傷性白内障:目のケガや炎症が原因で水晶体が濁ることがあります
- 中毒性白内障:特定の薬剤や毒素が原因になることがあります
白内障の進行ステージ
白内障は進行度によって4段階に分類されます。
- 初発白内障:水晶体のごく一部が濁る。視力への影響は少ない
- 未熟白内障:水晶体の一部〜半分程度が濁る。視力低下が始まる
- 成熟白内障:水晶体全体が白く濁る。視力がほとんどなくなる
- 過熟白内障:濁った水晶体が液化し始める。ぶどう膜炎や緑内障を合併するリスクが高い
こんな症状に要注意
以下のような変化が見られたら、白内障の可能性があります。
- 目が白く濁って見える
- 物にぶつかったり、段差を踏み外すようになった
- 暗い場所で動きたがらない
- おもちゃやおやつを目で追わなくなった
- 急に臆病になった、吠えやすくなった
- 階段の昇り降りを嫌がるようになった
- 目をこする、涙が増えた(合併症のサイン)
治療法
内科的治療(進行を遅らせる)
- 点眼薬(ピレノキシン等)による進行抑制
- 抗酸化サプリメントの併用
- 糖尿病が原因の場合は血糖値のコントロールが最優先
内科治療は白内障を治すものではなく、進行を遅らせることが目的です。
外科的治療(視力の回復)
- 濁った水晶体を超音波で砕いて吸引し、人工レンズを挿入する手術(超音波乳化吸引術)
- 手術の成功率は約90%以上(適切な症例選択の場合)
- 手術は眼科専門医での実施が推奨されます
- 術後は長期間の点眼治療と定期検診が必要
手術の適応は、白内障の進行度、犬の全身状態、合併症の有無によって判断します。
日常生活でのサポート方法
視力が低下した犬が安全に生活できるよう、以下の工夫をしてあげましょう。
- 家具の配置を大きく変えない(慣れた位置関係を維持する)
- 階段や段差にゲートを設置する
- 散歩はリードを短めに持ち、声をかけながら歩く
- 急に触ったり大きな音を出さない(驚かせないようにする)
- 角のある家具にクッション材を取り付ける
当院での白内障の診療
バウミュウ動物病院では、眼科検査機器を用いて白内障の診断と進行度の評価を行っています。核硬化症との鑑別、合併症(ぶどう膜炎・緑内障)のチェック、内科治療の処方に対応しています。
手術が必要と判断した場合は、眼科専門の動物病院をご紹介しています。「目が白くなってきた」と感じたら、早めにご相談ください。早期発見が治療の選択肢を広げます。
CLINIC INFO
バウミュウ動物病院〒290-0062 千葉県市原市八幡520
診療時間 午前 9:00〜12:30 / 午後 15:30〜18:00
休診日 年末年始のみ(年中無休)
予約不要・当日受付OK。犬・猫の診療はお気軽にご来院ください。
