COLUMN
2026-08-16
犬猫の口臭がひどい原因|歯周病のサインと治療法
「愛犬・愛猫の口が臭い」と感じたことはありませんか?ペットの口臭は単なる「動物のにおい」ではなく、歯周病や内臓疾患のサインであることが少なくありません。
この記事では、犬猫の口臭の主な原因と、自宅でできるケア、動物病院での歯科治療について解説します。
犬猫の口臭の主な原因
ペットの口臭には、口の中の問題と全身の病気の2つの大きな原因があります。
口腔内の原因
- 歯垢・歯石の蓄積:食べかすに細菌が繁殖し、強い臭いを発します。3歳以上の犬猫の約80%に歯周病があるといわれています
- 歯周病:歯肉の腫れ・出血・歯のグラつきを伴い、腐敗臭のような強い口臭になります
- 口内炎:特に猫に多く、痛みで食欲が落ちたりよだれが増えたりします
- 口腔内腫瘍:高齢の犬猫では悪性腫瘍(メラノーマ、扁平上皮癌など)が口臭の原因になることがあります
- 残根・破折歯:折れたり抜け残った歯の根に膿が溜まり、腐敗臭を放ちます
全身疾患による口臭
- 腎臓病:アンモニア臭のような口臭は腎機能低下のサインです。特に高齢猫は要注意
- 糖尿病:甘酸っぱい独特の口臭(ケトン臭)がすることがあります
- 肝臓病:肝機能の低下により特有のにおいが出ることがあります
- 消化器疾患:胃腸のトラブルで口臭が強くなるケースもあります
歯周病が口臭を引き起こすメカニズム
歯周病は犬猫で最も多い口臭の原因です。以下のように進行します。
- 食べかすが歯の表面に付着(歯垢の形成)
- 歯垢に細菌が繁殖し、歯肉に炎症を起こす(歯肉炎)
- 歯垢がミネラルと結合して歯石になる(犬は3〜5日で歯石化)
- 歯石の表面にさらに歯垢が付着し、細菌が歯周ポケットの深くまで侵入
- 歯を支える骨(歯槽骨)が溶け、歯がグラつく・抜ける
歯周病の細菌は血流に乗って心臓・腎臓・肝臓にも影響を及ぼす可能性があり、口腔ケアは全身の健康にとっても重要です。
口臭の種類で疑われる病気
- 腐敗臭・生ゴミのようなにおい:歯周病、口腔内腫瘍
- アンモニア臭(おしっこのようなにおい):腎臓病
- 甘酸っぱいにおい:糖尿病(ケトアシドーシス)
- 金属っぽいにおい:口腔内の出血
自宅でできる口臭ケア
口臭の予防と軽減のために、自宅で以下のケアを取り入れてみましょう。
- 毎日の歯磨き:ペット用歯ブラシと歯磨きペーストを使います。まずは口を触ることに慣らすことから始めましょう
- 歯磨きガム・デンタルトイ:歯磨きが難しい場合の補助として活用できます
- デンタルジェル・スプレー:歯茎に塗るタイプの口腔ケア製品
- デンタルケア用フード:噛むことで歯垢を落とす設計のフード
- 飲水添加剤:水に混ぜて口腔内の細菌を抑えるタイプの製品
すでに歯石がついている場合は、自宅ケアだけでは除去できません。動物病院での歯石除去(スケーリング)が必要です。
動物病院での歯科治療
動物病院では、以下のような歯科治療を行っています。
- 口腔検査:歯と歯肉の状態を確認し、歯周病の進行度を評価します
- 歯石除去(スケーリング):全身麻酔下で超音波スケーラーを使い、歯石を丁寧に除去します
- ポリッシング:歯石除去後に歯の表面を研磨し、歯垢が再付着しにくくします
- 抜歯:歯周病が進行して温存が困難な歯は、痛みを取るために抜歯が必要になることがあります
- 血液検査:口臭の原因が内臓疾患の場合に、腎機能・肝機能などを確認します
無麻酔での歯石除去は歯の表面しかきれいにできず、歯周ポケット内の処置ができないため、当院では全身麻酔下での安全な処置を推奨しています。
口臭が気になったらご相談ください
口臭は飼い主さまが最初に気づきやすいサインのひとつです。「年齢のせい」「動物だから仕方ない」と放置すると、歯周病が進行して歯を失ったり、内臓に影響が及ぶこともあります。
バウミュウ動物病院では、口腔内の検査から歯石除去まで対応しています。口臭が気になり始めたら、早めにご相談ください。
CLINIC INFO
バウミュウ動物病院〒290-0062 千葉県市原市八幡520
診療時間 午前 9:00〜12:30 / 午後 15:30〜18:00
休診日 年末年始のみ(年中無休)
予約不要・当日受付OK。犬・猫の診療はお気軽にご来院ください。
